山田桂月堂 羽二重旦那の自己紹介(最終回)

羽二重旦那誕生・・・

8年ぶりで秋田県大館市で暮らすことになります大館は中心商店街が寂れたのと若干道路が整備された以外は何にも変わっていませんでした。

仕事の方はと言うと、当時他のお菓子屋さんの諸越も製造していたので、毎日の様に諸越作りの日々でした。(諸越と言うお菓子についてはその内ご紹介致します) 諸越作りが無い時には新製品の試作、開発に時間を割きました。勿論、注文菓子等もその都度対応していましたので、現在より人はいましたが、それなりに忙しく過ごしていました。新製品の方は出しては消え、出しては消え、たまに残る商品が出来る、そんな感じで消えていった商品は数知れずといった感じでした。ある時発注ミスか何かは忘れましたが、生チョコのクリームが結構大量に余ってしまいます、賞味期限も近いしどうしよう・・・・・そうだ、東京で出逢ったあのクリーム大福を作ってみたい、そう思いますが手作業であの柔らかいクリームをどうやってあんこや餅の中に入れるのか?やはり機械がないと無理なのか、数日考えます。ある時アイスを食べながら、そうか、クリームを絞って凍らせれば良いんだ・・・・・意外と簡単な事でした。

そして、生チョコ大福の販売をはじめます。もう既にクリーム大福は大館でも普通に買えましたが、生チョコバージョンは珍しかったのか、結構売れました。でも自分の中では間に合わせで作った賄い菓子的な感じで本当の意味での達成感は味わえませんでした。

そして時はやって来ます、当時抹茶を使った色鮮やかなお菓子を作りたいという想いと、クリーム、餡、もちの一体感を考えると、大福生地ではない、そうだ金沢の修行時代に出逢ったあの羽二重餅だ。試作に試作を重ねて誕生した商品こそが山田桂月堂の羽二重餅第一弾、生クリーム入り抹茶羽二重餅です。この商品が出来た時の達成感は今でも忘れません。それまでの人生の集大成、自分のその時持っている物すべてを捧げる事が出来たからです。 これが私が羽二重旦那である由縁です。今の所あくまで自称ですが(笑)

このブログを始めたのは、本当の意味での羽二重旦那に成る為です。自分の人生の爪あとや足跡を残したい、そう感じる私、羽二重旦那であります。

<自己紹介は終わりますがブログはまだまだつづく>

 


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