山田桂月堂の羽二重旦那オススメ ハチの足あと3

山田桂月堂 店舗外観

営業担当者のおかげで・・・

ハチの足あとはどんなお菓子にしようか、と悩んでいた私の所に東京の倉田包装株式会社の営業担当の方が訪ねてきます。倉田包装からどら焼きの袋などを、山田桂月堂ではとっていたので、たまーに営業に来るのです。普段は店頭で挨拶程度ですが、丁度いいタイミングだったので、ハチの足あとの名前でお菓子をつくりたいが、なんかないですかね、と聞きました。包装メーカーでは、全国の銘菓のパッケージを手がけているので、売れ筋商品、はやりものなど結構くわしいのです。

すると、全国的にチーズ饅頭をつくっているところが最近多いと、その中でも担当者の一押しは、福島の太郎庵というお菓子屋さんの”くいっちい”というチーズ饅頭だとの事。「次来るときに持ってきます」と担当者は言い残して、その日は帰りました。

感動したお菓子を真似たい!!

数週後、”くいっちい”を持参し担当者が店に来ました。普段はこんなペースではないのに(笑) まっ、受注が欲しいから営業的には当然です。とりあえず、”くいっちい”を試食してみました。

すると・・・なんじゃこりゃ~ でした。人生で食べてきた焼き菓子の中ではダントツのナンバー1、まるでチーズケーキそのものです。こんなお菓子をつくりたい、最低でも近い物にしたい。そんな感情が久しぶりに芽生えました。同時に、ハチの足あとはこれしかない、このお菓子を真似たいと強く感じた瞬間でした。

真似る事は、聞こえは悪いかもしれませんが、私はそうとは思いません。良い物を真似する事の積み重ねから、オリジナリティが出来上がります。まずはこの”くいっちい”を目指しての試作の始まりです。

プレDCまで数ヶ月だったので、試作とパッケージデザインの同時進行でした。そして2種類のデザインサンプルが届きました。

ハチの足あと袋サンプル左が羽二重旦那案、右が倉田包装案、どちらも実際にデザインしたのは倉田包装ですが、左の方が私の意見をとりいれたデザインです。

どちらも捨てがたい、そう悩んだ2012年夏頃の山田桂月堂羽二重旦那でした。

<つづく>

 


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