山田桂月堂 羽二重旦那の自己紹介7

金沢城

加賀百万石で羽二重餅を知る!

石川県金沢市の株式会社落雁諸江屋で私の本格的な菓子修行が始まります。金沢という街は現代的な部分と昔ながらの風情がうまく調和した素晴らしい街でした。食べ物も旨いし、兼六園をはじめとする有名な観光名所も数知れず、その為観光客は年中引っ切り無しに訪れる。市民のお菓子に対する想い入れも強く、その為お菓子の需要が多い、菓子屋を営むにはうってつけの土地だなあと感じました。

しかも、入社直後に金沢市を会場とした、全国菓子博覧会が開催されるという幸運にも恵まれます。菓子博にはスタッフとしても参加出来たので、ものすごく良い経験になりました。仕事の方も製造は勿論、菓子屋にとっての基本である、包装作業、配達、販売時の接客等々多くの事を金沢での3年間で学びました。

金沢城

そんなある日デパートで店員として立っていると、お客さんから羽二重餅ありますか、と尋ねられます。自分の店では販売していなかったので、無い事をお客さんに伝えその場は終わりますが、羽二重餅?どんな餅なのか気になります。会社の人の尋ねると、主に福井県で作られている柔らかめの餅との事。しばらくしてから、福井に行く機会があったので何種類か購入、確かに滑らかで柔らかい、カステラ生地に餅を挟んだアレンジバージョンも有り、組み合わせによっては美味しい餅だなあと感じたことを記憶しています。この羽二重餅との出会いこそが、羽二重旦那の名前の由来で後に山田桂月堂で販売する事になるクリーム入羽二重餅開発に繋がります。

金沢での3年間は本当に楽しく過ごさせてもらいました。今でもふるさと大館の次に好きな土地です。第二の故郷金沢に想いを馳せるこの頃です。

<つづく>


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